症例①慢性疲労症候群

 

慢性疲労症候群・股関節痛・慢性胃炎など(女性・当時54歳)

 

「慢性疲労症候群」とは、字の如く、慢性的な疲労が続き、

慢性的に微熱があったり、筋肉の痛みがあったり、

動くとその後何日も起き上がれなくなったりする症状のことを言います。

 

 

 

医学的には原因は分かっていません。

見た目に出る症状でもありません。

 

その為、だらけているとか、根性が無いとか思われ、病気の本人は理解をされず辛い思いをする事があるようです。

 

この方も家族の理解を得られずに来たようでした。

 

初めての施術の時、腹部を触ると、腹部全体が硬化しているのです。

特に大動脈・下大静脈と上行結腸・S状結腸。

(脈拍は安静状態で90。血圧は上が90で、下が50)

 

股間説が痛くて沢山歩けないので、足の付け根の前後を触診すると、

鼠蹊部と臀部(大転子)周り酷いにシコリあり。

 

治療は三日連続朝晩(計六回)を隔週で、1年ほど継続させました。

 

 腹部と足の付け根周りを重点的に、全身治療をしていくと、

足の付け根の痛みと疲労感は軽減して行き、長距離歩けるようになりました。

 

 1年後には脈は70。

血圧も上が120下が90となりました。

 

血液循環療法を施すと、低いモノは高く、高いモノは低く、と、

正常な数値に落ち着くのです。

 

 

1年ちょっとの治療で、完全回復とまでは行きませんでしたが、日常生活は送れるようになりました(心残りはあります)。

 

その間、1日2食の少食療法も継続されました。

病気を治す時に、食事を気を付けることは必須です。

 

 

直接的な原因は、内臓や筋肉の硬化でした。

内臓や筋肉の硬化が循環を悪くさせ、疲労が溜まりやすい身体をつくっていた

のです。

 

生まれつきの体質もあるでしょう。

 

また、私見では、この方は誰にも理解されず、辛さをずっと我慢してきたことも、身体にさらに緊張~硬化を作る一因だったと思います。

 

精神的なことの身体に対する影響は大きいのです。

話を聴くことも、私達治療師の大切な役目だと思います。